ビジネスライク(8)

 

−布施 秋久−

泉のは美味しかったというと、「ばかぁ…。」と泉はますます顔を赤らめて顔を横に向けてしまった。

「泉が好きだから美味しい。それより、布施さんじゃなくて、秋久って呼んで欲しいんだが。」

「あき…、ひさ、さん?」

「あきひさ。」

「…?あきひさ?」

「そう。さん…はつけなくていいから。」

泉が白濁を吐き出してまだボ―ッとしている間に、俺は続きを開始した。さっき泉が出した白い液体を指に塗りつけて、泉のモノよりもっと奥へと指を滑らした。

「やっ……だめっ!」

「大丈夫。痛くしない。安心しろ。」

泉の顔のいたるところにキスを落とし、泉がそれに気を取られている間に、中指をゆっくりと奥の蕾へと押し入れた。たっぷりと白濁をつけていたため、滑らかに入っていった。それでも中は狭くて、すごく熱を持っている。

すぐに続けて2本目も中に入れた。2本の指を中でバラバラに動かして、少しずつ広げていく。

「ふっ……、んっ、く…。」

泉の表情は痛みはないけれど、苦しそうだった。しかし、だんだんと2本の指も馴染んできて、3本目の指を入れる頃には泉の顔から苦痛は抜けていた。

3本の指を動かして、奥のほうにある一点に、一つの指が触れた時、泉の身体は反り返った。

「ふああぁぁぁぁぁ。」

何度もそこに触れる度に、泉は感じているようだった。

「やんっ、あっ…あっ、あっ、んあぁ…。」

泉のモノもそれに反応するかのように、徐々に立ち上がり始めた。時々感じる部分を触れたりしながら、俺のモノが入れても痛くないだろうと思うぐらいまで溶かした。

3本の指を同時に抜くと、蕾は何か物足りないと言っているかのように、凝縮を繰り返している。泉の痴態を見てすでにそびえ立っている自分のモノを、蕾にあてがった。

ビクッと泉の身体が震える。きっとこれから起こる事が分かっていて怖いのだろう。ギュッと俺の身体にしがみ付いてきた。それと同時に泉の中へと少しずつ進入を開始した。

先端を飲み込むまでが大変で、泉の顔がすごく苦しそうで、それでも必死になって力を抜こうとしている。

「泉…大丈夫か?」

「んっ……いいから…、止まらないで。」

蕾を丹念に溶かしていた滑りもあって、泉の身体を傷つけずに根元まで埋め込むことが出来た。

「最後まで入ったぞ。」

「はぁ……はぁ……、んん。」

泉の中に馴染むまで動かさないでずっと泉の身体を抱きしめていた。荒い息が伝わってくる。中は締め付けれて、俺のモノにしっかりと絡み付いて、自分自身が我慢するのも限界に近づいていた。

「もっ…、いい…。ねぇ、あきひ…さぁ…、動いて…。」

泉の熱っぽい声にますます自分のモノの容積が大きくなった。その声を合図に、ゆっくりと動かし始めた。内部が擦れて、泉の口からは声が止めどなく漏れる。

「あっ…、ああっ……んっ。」

だんだんと出し入れするスピードが増していく。自分でも止まらないぐらいに夢中だった。

「ふぁあっ……やぁんっ…。あき、ひさ……んあっ。」

もうそろそお互いに限界が近づいていた。泉のモノを片手で抜いてやり、より一層激しく出し入れをした。

「ひいっ…!んっ、んああっ!やっ……もぅ…。」

「俺も…、だ…。」

「あっ…んっ…、ひっ…ひあああああああぁ――――。」

「くっ……。」

泉が白濁を吐き出して、その反動で蕾が凝縮され続けて俺も泉の中に白い液を注ぎ込んで。

「……泉?」

「…………。」

今ので気絶をしてしまったのか、反応がない。このままだと駄目だと思い、俺は泉を抱えてバスルームに移動し、丹念に洗ってやった。綺麗になった泉をベットに寝かせて、俺も泉を抱きしめるように眠りについた。

 

5日目

−枚方 泉−

目を覚ましたら、目の前に布施さんがいた。

「え…?あれ…?」

俺の声に反応して布施さんが起きそうになり、慌てて自分の手で口を押さえた。

俺、一体………。確か昨日、布施さんと飲みに行って、話をしてて、あれ?そっからの記憶があやふやで…。俺、布施さんに謝ったりしてたような?

何が何だか分からずにパニックに陥りそうになって、とりあえず身体を起こしベットから降りようとした。

「いっつ――…。」

立ち上がった途端、腰らへんに激痛が走り、床に座り込んでしまった。痛いのが収まりホッとしたのも束の間、俺は自分の今の姿を見てビックリした。

俺、何も着てないじゃんか!もしかして…裸といい、腰の激痛といい、布施さんとヤっちゃった…とか?

 

その後の俺は無我夢中だった。慌てて服を着て、布施さんを起こさないように家を出た。駅の場所もすぐに分かり、家に辿り着いて2階の自分の部屋に閉じこもった。下から母さんが文句を言っているが、それどころじゃなかった。

酒に酔ったからって、布施さんとしてしまうなんて。

何も覚えてなくて、残るのは腰の痛みと、恥ずかしさと、申し訳なさ。京橋さんに忠告までされていたのに。もう2度と布施さんに会うことなんて出来ない。俺…何やってんだろ。恋人がいる人とするなんて。最低だなぁ。

考えれば考えるほど自己嫌悪に陥った。布施さんのことを思うだけで、目の奥が熱くなった。

 

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