幼なじみ(0)
久しぶりに、あの頃の夢をみた。
小2のころ・・・幼なじみの猛が苛められていた。
そういえばこのころ、毎日のように猛は追っかけまわされていたよな。
そしてオレは・・・
「おい!!猛を苛めると、お前ら全員叩きのめすからなっ!!」
そうそう・・・毎日、猛を助けていたっけ?
生まれた時からずっと一緒だったから、兄弟みたいなものだった。
猛が苛められているとオレが助けるのが当たり前になっていた。
違う場面に替わった・・・。
確かこれは・・・猛が引っ越ししてしまう時のことだ。
「猛!!もう泣くな。
そうやって泣いているから、また苛められるんだぞ?」
猛は引っ越しで、オレと離れてしまうことで泣いていた。
「う゛っ・・・。ひっ・・・く・・・・・うん。もう泣かない。ボク・・・強くなるから!!雅くんに今まで守ってもらった分、大きくなったらボクが雅くんを守ってあげるからね!!」
ボクが・・・雅くんを・・・雅孝を・・・守るから・・・ね。
◇
あれから・・・あの日から、10年もの月日が経っていた。