LOVERS

 

 

 

 

 

「来週の木曜日、猛も講義ないだろ?ちょっと買い物に付き合って欲しいんだけど。」

猛をデートに誘うのも、かなり緊張する。

デートと言うよりか、ただの買い物にすぎないけれど、俺からこんな風に誘うなんて、初めてのことだから…。

来週の木曜日は、バレンタインデーだ。

バレンタインデーにチョコレートとかあげるつもりはないけど、一緒にいたいからな。

絶対に素直に猛には言えないけど。

 

 

街中を2人で歩いていると、猛がいるにも関わらず変な男どもが声を掛けてくる。

俺の一番苦手とするチャラチャラした今どきの男どもだ。

軽くあしらったが、一緒に歩いている猛の顔は、少し不機嫌そうだった。

「猛、あそこの店入ってもいい?」

「うん。」

いつもに比べたら、かなり素っ気無い返事だった。

俺は猛しか好きじゃないんだから、機嫌悪くならなくても…。

どっちかって言うと、猛が女の子に逆ナンされないか、俺の方が心配だよ…。

 

さっき入った店から出た時、二人組みの男に声を掛けられた。

「ねぇ、キミ〜。男だよな?」

なんだ、コイツ?

「そうですけど。」

「へぇ〜綺麗なお兄ちゃんだなぁ。なっ、一緒にいる奴ほっといて、俺らと遊びに行かねーか?」

うっとうしい…。

俺が断ろうとして声を出そうをした時、猛がギュッと俺の手を掴んだ。

 

「ボクたち、急いでますので。」

猛は二人組みの男の間を、俺の手を引っ張って抜け出した。

猛は前にどんどん進んでいって、俺は手を繋がられていることにドキドキしながら引っ張られっぱなしだった。

気付いた時には、猛は小さく小奇麗なラブホの中に入っていこうとしていた。

 

えぇ?ラブホ…?

ちょっと……、猛の奴、何考えてんだ?

ってゆーか、ラブホなんか入ったの…初めてだ。

 

パニくったり変なことを考えている内に、部屋の中へと連れ込まれた。

そして猛の言った言葉は…。

「雅くんは、ボクだけのものだからね!」

猛からの言葉が頭の中で反芻していた。

ボクだけのもの……。

ボクだけの…。

 

嬉しくって顔が緩んでいる俺を、猛はベットへと押し倒した。

「ちょっ……、んっ…んんっ。」

話そうとしているのを、猛の唇によって塞がれてしまう。

 

唇の隙間から入ってきた猛の舌と絡み合って、お互いの混ざり合う唾液の音が静かな部屋に響き渡る。

猛の唇が少しずつ下の方にさがっていき、鎖骨で止まり真っ赤な痕が残るくらいにきつく吸われた。

「っつ……。」

胸にある突起を口に含まれ舌先でコロコロと転がされるのが恥ずかしくて、俺は顔を横に背けた。

だって……それだけで、俺のモノが少し膨らんでいるんだよ…。

まだ触られたわけじゃないのに…恥ずかしいじゃないか。

 

猛は舌で突起を転がしながらも、俺のモノを手で軽く掴んだ。

その瞬間、俺のモノは一気に張り詰めた。

「やあっ……、猛っ……イきそ…う。」

苦しくて途切れ途切れに訴える俺を見て、猛はニヤリと笑って何を思ったのか俺のモノから手を離した。

「まだ、駄目だよ。……そうだ。雅くんにプレゼントがあるんだ。」

「なっ…に…?」

ベットの脇に置いてあった猛のかばんの中から、ラッピングされた小さな箱が取り出された。

 

ちょっぴりいびつな包み方。

猛本人が包んだんだろう。

箱を開けた中身は、猛手作りの生チョコだった。

 

けれど、猛は生チョコを自分の口に放り込んだ。

「え?俺にくれるんじゃ……。」

「ちゃんとあげる。」

唇を重ね合わせて話し掛けで半開きだった俺の口に、猛は舌を使って口に含んでいた生チョコを俺の方に移してきた。

猛の口から写ってきた生チョコは、猛の温もりによって少し溶け始めていた。

それがすんなりと俺の中で溶けていく。

「美味しい?」

無邪気に微笑む猛に、俺は猛に抱きつくことで返事を返す。

 

猛は苦しがっている俺のモノには触れようとせず、もっと奥へと手を滑り込ませて、擦っている。

俺の先走りによって濡れた猛の指は、俺のおしりの間を突っついてくる。

不意に圧迫感を感じた。

「…うっ……。」

全身が何かを突き抜けるような感覚。

猛の指が俺の中に沈みこむように入っていくのが鮮明に感じる。

「………っ。」

 

全身がゾクゾクする。

猛に触られていると思うだけで、緊張する。

猛が好きだ。

俺は、すごく猛が好きなんだ。

 

「猛ぅ……好…き…だから…なっ。た…けるは…?」

いつものほのの〜んとした猛とは全く違う、こんな猛を見る事が出来るのは俺だけだ。

「好きだよ。雅くんが…一番好きだ。」

もう何度も俺と身体を繋ぎ合わしている猛は、俺の感じる前立腺を的確に指で触れてくる。

「あっ……あっ、あっ……んあっ。」

小刻みな快感がじれったくて、俺は自分から腰を振っていた。

俺の太腿に当たる猛のモノも、すでに大きくなっているのが分かるのに、猛は俺の中に入ってこようとしない。

 

「猛……やぁ…、たけ…るぅ……。」

「僕のモノのを入れて欲しいって言ったら、入れてあげる。」

「そんなっ……やっ…んんっ…。」

先から白く濁った液がとろとろと流れ落ちていた俺のモノを掴んで、猛はクスクスと笑っている。

「いぢわるっ……。たけ…るの、バ…カッ。」

前はイきたいのにイけない、後ろは欲しいのにくれない。

生理的に落ちてくる涙を猛は唇を寄せて吸い取ってくれるが、絶対にイかせてくれようとはしない。

やっぱり言わないと、駄目…か…。

こんなときだけ、鬼畜なんだからっっ!

 

「もっ……駄目…。入れ…て、猛のモノ……入れてっっ!」

 

猛の立ち上がっているモノが一気に入ってきた。

「んあああああっ……。」

今までとは比べ物にならないくらいの刺激に、目が眩みそうだった。

「あっ、んあっ……、んうぅ。」

「僕のモノを咥えて、すっごい締め付けてくる。」

「やっ……言う…なっ……。」

俺の中にいる猛のモノが馴染んできたころ、猛はゆっくりと抜き差しを繰り返し始めた。

最初は苦さばかりを感じていたけれど、猛が何度か抜き差しをしたころ、俺は快感を全身で感じていた。

猛が動くたびに、断続的に喘ぐ声を出してしまう。

それが恥ずかしくて必死で歯を食いしばっていると、猛が自分の人差し指を俺へ咥えさせた。

「ふぁっ……!?」

「声…我慢しないで、ちゃんと聞かせて。」

猛の人差し指によって口をちゃんと閉じることが出来なくなった俺は、恥全開なほどに声を出してしまった。

「うっ……んあぁっ…、たけ……っ。」

猛に訴えようとしても、指が邪魔でしゃべることが出来ない。

俺の口から発せられるのは、猛を喜ばせるものしか出なかった。

俺の中にいる猛のモノが、さっきよりも大きくなっている。

 

「雅くっ……、うっ……。」

猛が声を低く唸らした途端、俺の中には熱い精が放たれていた。

それと同時に俺のモノも、勢い良く猛の腹に白濁を打ち付けていた。

 

 

「あああぁぁ!猛、お前の作ったチョコレート全部溶けちまってるじゃないか!」

相変わらずエッチするときだけは野獣クンな猛は、チョコレートのことをすっかり忘れていたらしい。

「ごめん…。つい雅くんが知らない男にナンパされているのを見たら…すごくムカついてきて。つい…そのまま…。」

穏やかに戻った猛は、すごく情けない顔をしている。

俺は…エッチしているときの野獣な猛も好きだけど、やっぱり普段の優しい猛はもっと好きだ。

 

「もう一回作って。」

「え?」

「チョコレート!食べたいから、もう一回作って。」

俺の言ってることが分かったのか、猛の奴、すっげー嬉しそうに頷いた。

そんな猛の笑顔を見て、俺も自然に笑っていた。

 

☆えんど☆

 

(02/02/14up)

 

えっと………(大汗)どっ…どうでしたでしょうか??

『幼なじみ』バレンタインデー編でございます。

実は、前に貰ったリクリクと内容が被ってしまったので、書き直しして、リクリクの方とまとめさせていただきました…。

リクリクは15551HITのゆうきさまでございます。

つらいことがあった二人には、やっぱりラブラブでいてもらわないと…vv

ってゆーか、ゆえ、久しぶりにエッチシーンを書きました(^_^;

しかも…良く考えたら、雅孝って…1回しか出してないような〜我慢強いなぁ(爆)

う〜んっと、良ければ感想をお願いしま〜す♪

 

 

のべる。