お誘いは、どっち?

 

 

 

 

「猛っ!!今日、オレん家に来ないか?」

 

朝、大学に行く途中の出来事。

雅くんの家に迎えに行った時から、いつもと様子が違う気がしてたけども・・・。

内心、ボクは雅くんの口から“別れよう”って言われたらどうしよう・・・と思っていたから、拍子抜けだった。

 

「うん、いいよ。最近、由佳子さんに会ってないしね。じゃあ、大学でお互い講義が終わったら、待ち合わせしよっか。」

 

雅くんの顔が、少し赤くなって俯いてしまった。

 

「んっ・・・今日は、母さんいてないんだ。夕飯を一人で食べるのも、なんだかな〜っておもってさ。」

 

「ってことは、久しぶりに、雅くんの手料理が食べれるんだ?」

 

雅くんの手料理は、特別に上手い。恥ずかしいって言って、全然作ってくれなかったけど、今日は食べれるんだ。

楽しみだなぁー。

 

「そうゆうこと。だからスーパーも寄って帰るからな!」

 

「荷物持ちするからね。」

 

 

嬉しそうに微笑む雅くんを見ていると、ボクまで嬉しくなってしまった。

 

大学が終わって、雅くんの携帯に電話をした。2人で近所のスーパーで買い物をしてから、そのまま直接、雅くんの家に向った。

 

.。・:*:・`☆、。

 

スーパーで、大量に買い込んだ荷物を、テーブルの上に置いた。

雅くんは、さっそく料理に取り掛かろうとしている。

 

「猛、買い物したものを適当に冷蔵庫に入れといて。オレ、作り始めるから。終わったら、リビングでテレビでも見て、待ってて。」

 

「うん、分かった。」

 

・・・・・・・・・そして、1時間後。

 

リビングの机の上には、ずらりと料理が並べられた。しかも、すべてボクの好物ばかり並んでいる。

 

雅くんって、いいお嫁さん・・・ってのも、おかしいけど、いいお婿さんになれるよね。ボク、もしかして幸せ者なんじゃないのかな?

 

「おいしい!!雅くん、やっぱり料理上手だね。」

 

ニコッと笑うと、雅くんは顔を横に背けた。

 

「フンッ。当たり前だろ?誰が作ったと思ってるんだ!?オレの料理食べれるのは、母さんと猛だけなんだからな。心して食えよ。」

 

嬉しかった。

今の言葉で、ボクは雅くんに愛されてるのが分かる。

付き合い始めてから、もう3ヶ月が過ぎようとしていたけど、ボク達はまだ、キスまでしかしていなかった。お互いに恥ずかしくって、雅くんは意地を張ってしまって、そんな雰囲気にさえならなかった。

でも、ボクは雅くんを抱きたい・・・。

確かな絆が欲しかったんだ。

 

 

夕飯を食べ終えたボク達は、2人で後片付けをして、お風呂に入った。

先にお風呂を勧められて入り、雅くんの部屋で雅くんがお風呂から出てくるのを本を読みながら待った。

 

「ふぅ・・・いい湯だった〜。猛、ちゃんと起きてるだろうな?」

 

雅くんは部屋のドアを開けながら、ボクに話し掛けてきた。ボクは読んでいた本を閉じて絨毯の上に置き、ドアの方に目をやった。

 

――えっ・・・。――

 

ボクは、雅くんに目を奪われてしまった。

雅くんの格好は、トランクスに上半身裸で、バスタオルを首からかけているだけだったのだから。

雅くんの素肌は、透き通るような白さで、ボクは惑わされているようだった。

 

「ちょっと、あんまりジロジロ見てんじゃねーよ。猛もトランクスしか穿(は)いてねえだろ?」

 

そうだった。ボクは先にお風呂に入って暑かったから、トランクスのままだったんだ。同じ男なのに、どうしてこうも色気の差があるんだろう。

 

雅くんが近寄ってきて、ボクの読んでいた本を拾い上げた。側に寄った雅くんから、ほのかにシャンプーの匂いがした。

その時、ボクの中心が疼くのを感じた。

 

「猛、お前色気を出しすぎ・・・。そんな目でオレを見るな。」

 

えっ?ボクが色気?それって、雅くん・・・勘違いだと思うんだけど。

 

「色気があるのは、雅くんの方だよ。ボク、我慢出来ないんだけど・・・。」

 

そっと雅くんを抱きこんで、首元に顔を埋めて、耳元で囁いた。

雅くんの体は、小刻みに震えていて、眼には涙が浮かんでいた。少し怯えるような目でボクを見て、コクンッと頷いた。

 

「猛と両思いになってから、初めて体と触れ合うことが出来るから。あの時のことを思い出して、少し恐いけど、抱いてくれ。猛が好きだから。」

 

「あんな乱暴には抱かない。雅くんを大事にするから・・・。ボクも、雅くんが好きだから。」

 

 

首筋にキスをして、強く吸う。雅くんの口からはくぐもった声が聞こえる。唇を離すと、赤い印が残った。時間をかけて、たくさんの印を作る。

 

雅くんの口元に軽くキスをして、もう1度ゆっくりとキスを味わった。閉じていた唇をこじ開けて、歯列にしたがって舐める。もっと奥まで舌を入れていき、雅くんの舌に絡ました。

雅くんの腕がボクの背中に回され、しがみ付いてきた。

 

「・・・・・ふ・・・ぅん・・・。」

 

息苦しそうな雅くんに、もっとねっとりと舌を絡ませる。溢れ出したお互いの唾液が、顎を沿うように流れていく。

 

キスを続けたまま、手を雅くんの胸に撫でるように触れさせた。指の背で、雅くんのプクッと膨らんだ胸の突起を触った時、雅くんの身体が跳ね上がった。

 

「雅くん・・・胸感じてるの?」

 

顔を真っ赤にした頬に、軽く口づけをして、紅に色づく小さな胸の突起を舌で舐め、軽く噛み付く度に、雅くんはその体をびくん、と反応させる。

 

右手で胸の突起を摘み上げ、左手はゆっくりと肌を這うように下げていき、下着の中に差し込んだ。

 

「あっ、はぁ・・・・・・」

 

少し大きさを増していく度に、雅くんの声は大きくなってゆく。それにつられるように、左手の動く速さも増していく。追い詰められた雅くんのモノを手から離して、口に含んだ。

 

「やっ・・・、もっダメ・・・・」

 

その言葉を聞いて、ボクはきつく吸い上げた。大きく身震いした雅くんは、次の瞬間ボクの口の中に、解き放っていた。

 

雅くんの弾けた姿を見た時、ボクの中でプツンと糸が切れる音がした。

 

ボーッとしている雅の蕾を、湿らした指でつついた。我に返った雅は、身体を強張らせて、指の進入を拒んだ。

 

「雅・・・身体の力を抜いて。痛くないから・・・。」

 

何度も、唇、目、頬、髪の毛・・・、何回も口づけをして、身体の力を緩める。

緩んだのを確認して、指を蕾の奥にまで押し込める。

入れた指の抜き差しを繰り返して、馴染ませていく。指を2本に増やして、少し強引にかき回した。

 

「いっ・・・、や・・・・・」

 

苦痛に伴って顔を歪める雅に、強引にキスをする。

かき回している指が、ある一点の場所に突き当たった時、雅の身体はビクンと跳ね上がった。

 

「んあ・・・・・っ!!」

 

「ここが一番良いんだな?」

 

微笑みながら、そこを重点的に攻め立てる。2本の指を交互に動かして、雅の中をかき混ぜるように解きほぐす。

雅の口からは、喘ぎ声しか出てこないけど、感じているのは分かった。雅は目に涙を浮かべて、オレの腕をキツク握る。

 

「本当に、雅・・・・可愛いな。もっ・・・オレ、我慢出来ない。」

 

 

指を引き抜いて、自分の堅く立ち上がっているモノを、雅の蕾に押し当てた。そのまま、一気に中に突き入れた。

 

「んっ・・・、くっ・・・・あぁ・・・・」

 

根元まで収めたオレは、雅が落ち着く待つ間もなく、腰を動かし始めた。ギリギリまで腰を引き、再び奥深く差し込む。何度も何度も繰り返すうちに、1度放った雅のモノも、再び大きくなり始めていた。

 

雅のモノが、お互いのおなかの間で擦られる音に反応して、張り詰めていく。オレ達が繋がっている部分から、ぐちゅぐちゅと液が漏れる音が聞こえてきて、その液によって抜き差しがスムーズになる。

 

「んんっ・・・・、あっ・・・たけ・・・るぅ・・・」

 

半開きになった雅の口から、喘ぐ声に混じって、必死でオレの名を呼ぶ声が聞こえてくる。

雅のよがっている顔見て、その声を聞いて、オレの腰の動きが、だんだんと早くなっていった。

 

「もっ・・・ダメ、んあっ・・・・あっ、あっ・・・」

 

雅の口を貪るように舐めまわす。それに答えてくれるように、雅の舌が絡んでくる。

 

「オレも、我慢出来ない・・・。もっ・・・、出すぞ!!」

 

底知れぬ快感に酔い、雅の中の奥の奥まで突き上げる。

 

「んっ・・・・、あっ、あぁ――――っ!」

 

雅のモノから白い液体が飛び出して、すぐ後に、オレも雅の最奥の秘所に熱い液体を発射した。

 

.。・:*:・`☆、。

 

 

あまりの猛の大胆さに、雅は終わった後も呆然としていた。

 

「猛って・・・・・、やっぱり野獣クンだよな。」

 

ボソッと呟く。

 

「えぇ!?そんなことないよ。ボク・・・変なことした??」

 

猛の顔は真っ赤になって、首を横に振る。ベットの隣りに寝ている雅を、引き寄せて顔を胸元に寄せる。

 

雅は、“野獣だけど・・・気持ち良かった。ますます、猛に惚れちゃうじゃないか!!”と心の中で思いながら、猛の背中に腕を廻して、ギュッと抱きついた。

 

「猛・・・・気持ち良かったから・・・。」

 

そう言って、雅は深い深い眠りについた。その顔は、とても幸せそうだった。

猛もまた、雅の寝顔を見ながら、幸せそうな笑みを浮かべていた。

 

 

☆えんど☆

 

 

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